犬猫のごはんに動物脂肪を使ったらダメ?

犬猫のごはんに動物の「あぶら」を使ってはいけない!

このような認識をもっていらっしゃる飼い主さんはとても多いです。

肝臓の数値が高いから、脂身を取り除いて与えています。
動物性の脂肪を摂ると、血栓や胆石の原因になると思っています。

とにかく動物あぶらは体に良くない。植物油は体に良い。

と思っている飼い主さんは非常に多いですね。

私はまるっきり逆だと思っています。

動物あぶらは飽和脂肪酸で、とても酸化しにくいあぶらです。

反対に植物油はリノール酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれていて、
きわめて酸化しやすい油です。

酸化しやすい油を摂りすぎると、それが過酸化脂質になり、血液に粘りを与えてしまうのではないかと思っています。

そもそも、「あぶら」というものが、世間では悪玉コレステロールという言葉によって、あぶらは体に良くないとイメージを与えているのではないでしょうか。

なぜ、肝臓から各組織に送られる大事なコレステロールを「悪玉」と呼ぶのか?

この「悪玉」という言葉は理屈に合わないと、私は思っています。

悪玉コレステロールのことを「LDLコレストロール」と呼んでいますが、

これは、Low-Density Lipoprotein Cholesterol で、Lowは低い、Densityは比重、Lipoproteinはリポタンパク(タンパク質)です。

つまり、
コレストロールは肝臓でリポタンパクというタンパク質に包まれて、パッケージとして血液中を流れて、必要なところに運ばれます。

これは、血液中は水溶性なので、その中にコレステロールが直接入ると、分離して思うように運べないからです。

ということは、
血液検査のLDLコレステロールというのは、リポタンパクに包まれたコレステロールの数値ということですね。

LDLコレステロールの数値が高ければ、何か問題でもあるの?

ここで問題が起こるとすれば、ある理由でそのパッケージがほどけてしまい、血液中にコレステロールがばらまかれることではないでしょうか。

これがアテローム(粥上隆起)で、脳梗塞などの原因になるといわれています。

悪いのは、コレステロールではなくアテロームですよね。

人間の場合、LDLコレステロール値が高いからといって、コレステロール降下剤を飲むと、胆石というおみやげが待ち構えています。

そもそも、肝臓では食べるあぶらの量の約3倍近く、あぶらを合成しているのをご存知でしょうか?

食事の量だけでは足りないということです。

人間は、約60兆個の細胞からできているといわれています。
当然、犬猫もかなりたくさんの細胞から出来ています。

その1個の細胞の膜の主成分が、リン脂質という「あぶら」です。

リン脂質は、中性脂肪(トリアシルグリセロール)のグリセロールにくっ付いている3つの脂肪酸の一つにリンが入った構造です。

このように考えると、あぶらは人間にも犬猫にもなくてはならない重要な栄養素の一つです。

また、副腎皮質から作られる自前のステロイドホルモンの原料も「あぶら」です。

「あぶら」の問題は「あぶら」で解決する!

というのが適切な考え方ではないでしょうか。

だって、
「脂質」の定義は例外があるため厳密ではありませんが、「あぶらに溶けて水に溶けない有機物」ですから。

「あぶら」の認識についてお話させていただいた飼い主さんからは、

毛艶が良くなった!
フケが少なくなった、出なくなった!

など、報告もいただきました。

食事の問題だけで解決しないこともありますが、ぜひ「あぶら」について知っていただけたらと思っております。

ZoomマンツーマンWebセミナーでは、「あぶら」について も詳しくお話させていただいております。

〇「あぶら」について
・植物油は体にいい?
・動物脂は体に悪い?
・悪玉、善玉コレステロールとは?
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