犬猫の便秘の原因を考える

飼い主さんから、ワンちゃん・猫ちゃんが便秘のときは何を食べさせればいいですか?

という相談をいただくことがあります。

便秘の原因って難しいですよね。

食事の問題ではない場合が多いのではないかと思います。

まずは、
便秘の原因について考えるヒントとなる、腸閉塞と自律神経の関係について書きたいと思います。

なぜ、腸閉塞と自律神経が関係あるの?

と思う方もいらっしゃると思います。

腸閉塞といえば、ワンちゃんの飼い主さんはあまり経験がないと思いますが、猫ちゃんの飼い主さんでは経験されたことがあるという方もいらっしゃると思います。

猫の舌はざらざらしていて、ひもやおもちゃで遊ぶのが好きな子が多いので、遊んでいるうちに飲み込んでしまい、それが腸に詰まることがあります。

腸閉塞にはならなくても、

ヒヤッとした飼い主さんも多いのではないかと思います。

猫の飼い主さん”あるある”の話です。

ひもやおもちゃなど、飲み込んでしまう可能性があるものをその辺に置かない!

これは私の考えですが、

猫はグルーミングをするため、常に消化器に毛が入ります。

舌がざらざらしていて突起があるのもそうですが、ひもやおもちゃを飲み込んでもあまり違和感を感じないのではないかと思います。

だからこのような事故が起こりやすいのではないでしょうか。

うちの子も以前、腸閉塞になって開腹手術で飲み込んだものを取り除いていただいた経験があります。

その時、術後に腸の癒着が心配だと獣医さんがおっしゃっていたのを今でも覚えています。

【自律神経とは】

自律神経という言葉は、誰もが知っている言葉だと思いますが、なぜ「自律」というのかご存知でしょうか?

自律神経は心臓や胃腸、血管、内分泌腺、汗腺など、体の諸器官のはたらきを調節する神経で、脳の指令を受けずに独立してはたらくことから「自律」という名前が付けられているそうです。

自律神経には交感神経、副交感神経の2つがあり、互いに拮抗するようにはたらいています。

交感神経は活動の神経で、主に日中に優位にはたらき、心臓の拍動を強め、血管を収縮させて血圧を上げ、心身をシャキッと引き締めます。

これに対して、副交感神経はリラックスの神経で、夜間や食事時に優位にはたらき、心臓の鼓動を緩め、血管を拡張させて血圧を下げ、心身を休息状態に整えます。

自律神経のシステムは全身に張り巡らされ、外部環境の変化にも即座に対応できるように内部環境を調節しています。

例えば、

人間は気温が高くなると体は汗を出して体温を下げ、寒い時は血管を収縮させて熱の放出を防ぎ、体温を守ろうとします。

これらの機能はすべて自律神経の指令を受けて発揮されます。

そして、
この自律神経は免疫にも大きく関わり、気圧の状態での影響を受けることがわかっています。

【腸閉塞と自律神経】

外科医が術後の管理で警戒する合併症の一つに、癒着性腸閉塞というのがあります。

放置すると、腸の内容物が詰まってお腹が張り、吐き気や嘔吐を引き起こすそうです。

これで腸のうっ血で組織は酸素不足になり、腸が壊死したり、腹膜炎を併発したりすることもあるそうです。

それがなぜか、こうした腸閉塞の癒着の多くが低気圧のときに起こっているのをある医師が気づいたそうです。

当初、その医師は、低気圧の日は外界の空気が薄いため、逆に体内の臓器の内圧が高くなり、それで腸の内圧が高まって腸は広がるが、癒着している部分ではその広がりが悪くなる。その落差が拡大したときに、癒着が起こるのではないか、と考えていらっしゃったようです。

しかし、

免疫学で有名な”安保先生”は、はっきりと、

「それは違う!癒着は副交感神経が優位になるから起こるんだよ。」

とおっしゃったそうです。

その説明は、

内臓のはたらきは自律神経に調節され、消化活動を促す副交感神経が優位になると、腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になる。

蠕動運動が起こると、腸管内の粘膜はさざ波のように次々と動いていくが、癒着した部分は動くことができない。

その動きの止まった部分で、いわば将棋倒しのような現象が起こって腸が詰まって、癒着性の腸閉塞になる。

ということは、
低気圧では副交感神経が優位になる。

つまり、
天気の悪い時や台風が来ているような時には、癒着性の腸閉塞になる可能性が高くなるということですね。

これをヒントに犬猫の便秘について考えると、

犬猫の副交感神経が優位な状態が少ないために、腸の蠕動運動がスムーズにいかない。

なぜ、副交感神経が優位な状態が少ないのか?

体内に交感神経が優位になる原因があるから

交感神経が優位になる原因とは?

と考えられるのではないでしょうか。

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