犬猫の食事でリンの含有量を気にするのは?

犬猫に鶏ささみを与えるときは一日に1本の1/3程度にしておいたほうが無難です。
ペットフードを購入する際はリンの含有量に気を付けましょう。

というように、リンの含有量を心配する飼い主さんがいらっやいます。

それはおそらく、リンを多く含む食事は腎臓に負担をかける。
という話から来ているのではないかと考えられます。

もしそれが本当なら、

・鶏肉や豚肉などを食べるのは危険!
・肉類を食べるときはリンの含有量に気を付けましょう!
・ペットフードを購入するときはリンの含有量を確認しましょう。

などという話になり、肉類などの食材やペットフードが薬や毒物の扱いになります。

そんなおかしな話はありません。

体を構成している元素で考えると、多い順に炭素、酸素、水素、窒素、カルシウム、リンです。
そのうちの炭素、酸素、水素、窒素の4つは三大栄養素の構成元素です。

これでわかるとおり、体の中にはリンがたくさん存在しているということです。

食事でリンを制限しても、リンは骨の中にいっぱい入っていますし、細胞をつくるために必要なものです。
私たちの体も犬猫の体も細胞が集まってできています。
その細胞膜の成分がリン脂質というあぶらです。
また、リンは細胞でエネルギーを作る時にも必要です。

食材を調理して作った食事に、リンが多く含まれているから腎臓に負担がかかるなんていうのはバカバカしいと思います。

そんなことを気にするのはよほど暇なのでしょうか。

末期の腎不全のときに、タンパク質やリンを制限することにより延命はできるかもしれません。

それは、体内でリンが調整できないほどのことが起こっているということではないでしょうか。

末期の腎不全になってあれこれするのは、もう手遅れです。

それならばそうならないように、普段からお口のケアや食事のケア、環境除菌をしっかりすることこそが、腎臓病予防ではないでしょうか。

リンにつきましては、ペット食育2級認定講座で詳しくお伝えさせていただいております。

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