離乳食のようなお粥状のものを食べると、お腹にやさしいから消化器に負担をかけない。
フードプロセッサーなどで細かくした食事は消化によい。
このように思っている飼い主さんは多いのではないでしょうか。
食事の見た目がお腹にやさしそう、消化によさそうに思えるだけです。
消化のしくみを知っていれば、実はお粥状のものや細かくしただけのものは胃の働きを助けるだけなのです。
胃の消化というのは、食べたものをお粥状にする。
次に、小腸に送られてお粥状のものを吸収できる大きさになるまで細かくします。
だから、お粥状のものを食べても胃の働きを助けるだけで、消化によいというわけではないということです。
犬猫が食べた後にすぐに吐いた時は、胃粘膜が弱っているなどの理由で、今食べたものを消化するのは大変だと判断したのではないかと推測するのが適切な考え方だと思います。
こんな時、お粥状のようなものを食べさせるより、何も食べさせず消化器を休めるのがいいのではないかと思います。
胃から食道へと逆流して食べたものが戻ってくるということは、今は食べ物を入れないでくださいという消化器からのサインではないでしょうか。
人間でも、消化器が悪くなったら口内炎ができることがあります。
これは、口に中に炎症を起こして食べ物を入れないようにするという防御反応ではないでしょうか。
それなのに、お口の中に入っても傷口にしみない食事を探すということが多いように思います。
胃が弱っている時に病院へ行くと、胃酸を弱める薬を処方されることがあります。
胃の粘膜は胃酸(強い塩酸)から胃を守るためにあるもので、食べたものを消化するのに必要なものです。
生きていくために消化というものが必要なのに、その能力を薬で弱めて何が解決するのでしょうか。
胃が弱っている時は、しばらく食べずに胃を休めてあげて正常な胃に戻るまで修復するのを待つというのが適切なではないでしょうか。
一日に何回も食事を摂っている犬猫は、消化器が休まらないので身体の修復ができず、問題が出てくるといったことをよくお聞きします。
きちんと空腹の時間を作って、消化器を休めてあげるのも食事のケアの一つではないでしょうか。
病気と食事(栄養)については、ペット食育1級認定講座で詳しくお伝えさせていただいております。
ペット食育1級認定講座の詳細は、 こちら
最近のコメント