犬猫に食物繊維量の多い食事は体に負担?

食物繊維量が多い食事を摂ると、犬猫の体に負担がかかるといわれることがあります。

これはセルロースや小麦のふすま(小麦を精製するときにでる副産物)などの不溶性食物繊維のことで、消化酵素でも分解されないし、腸内細菌の発酵分解も受けない成分なので、栄養素の吸収が不十分になって、体に負担がかかるということだと思います。

本当に食物繊維量が多い食事を与えると体に負担がかかるのでしょうか?

実は、手作り食では、体に負担がかかるだけの不溶性食物繊維含量はありません。

だから、大丈夫です。

栄養素を粉にしているドライフードなどでは、不溶性食物繊維量を多くすることは可能ですが、手作り食では難しいということです。


獣医学論文では、不溶性食物繊維量がある一定の割合を超えると成長期の犬猫の成長に影響があるとの記載があり、これは手作り食では達成できない数値です。

不溶性食物繊維は、豆類、穀類、野菜類、きのこ類、海藻等に多く含まれています。 

ちなみに、不溶性食物繊維量の多い食材ですが、スーパーなどで入手できる食材で乾物を除いては「おから」がありますが、
おからだけを食べても100g中の食物繊維量は11.5gです。

不溶性食物繊維は豆類に多く多く含まれますが、手作り食によく使う野菜類は水分が多いですよね。

白菜やきゅうりなどは90%以上が水分です。

また、動物性食材の肉類や魚介類は、食物繊維含有量は0(ゼロ)です。

このようなことを考えると、手作り食では不溶性食物繊維量の多い食事を作るのは難しいですよね。


食物繊維含有量もタンパク質含有量も当然ですが、水分とそれ以外の成分がどれだけあるかということです。

参考にまで、水分が少ない食材(乾物)の不溶性食物繊維量は、

・乾燥きくらげ 57.4%
・乾燥ひじき 43.3%
・干しシイタケ 38.0%

というデータがあります。

乾物をそのまま食べますか? というお話です。

水で戻して食材として使って、手作り食を作るとどうなるか?

と、考えるとだいたいイメージができると思います。

だから、手作り食では不溶性食物繊維量を心配しなくてもいいということです。

犬猫の食事について適切な知識を持つとほとんどの不安はなくなります。

ぜひ、ペット食育講座を受講して安心してワンちゃんや猫ちゃんといっしょに食事を楽しんでください。

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