クッシング症候群という病気について

動物病院でクッシング症候群という病気の診断を受けましたということで、飼い主さんより食事やケアの相談を受けることがあります。

まず、クッシング症候群とは何でしょう?

簡単に申し上げると、

副腎から分泌される「コルチゾール」というホルモンの分泌が過剰になり、体に悪影響を与えている状態といわれています。

コルチゾールはステロイドの一種です。

副腎から分泌されるコルチゾールは、脳下垂体から分泌される副腎皮質刺激ホルモンの刺激を受けて分泌されるといわれています。

また、コルチゾールの分泌が少なすぎると、アジソン病などが疑われます。

私がお聞きしたクッシング症候群といわれたワンちゃんの特徴は、長期的にステロイド薬を使っていた方が多いように思います。

それって、医原病じゃないのか!と思うのですが。

医原病とは、医療行為が原因で生ずる疾患のことをいいます。

つまり、長期にわたるステロイド薬の投与が問題で起きたことではないかということです。

何かひどい症状が出れば、それを何とかしてあげたいと飼い主さんが思うのは当たり前です。

しかし、ステロイド薬を使い続ければどうなるかを知っていたらどうでしょう?

飼い主さんも適切な知識を知っておくことで、選択を間違える可能性が下がるということではないでしょうか。


コルチゾール過剰のリスクは、

・過剰な血糖値の上昇作用で糖尿病の
リスク。

・白血球の働きを抑える免疫抑制作用では感染症を引き起こし、疾患発症の危険性が高まり抗酸化作用も低下する。

・骨量低下による骨粗鬆症。

・消化性潰瘍や血栓症。

などがあります。

薬はなくてはならいこともあるのですが、「使い方の問題」だと思います。

病気と食事(栄養)については、ペット食育1級認定講座で詳しくお伝えさせていただいております。
 

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